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日韓国交正常化50周年記念 特別展「ほほえみの御仏ー二つの半跏思惟像ー」 [美術展]

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2016年6月21日(火)~2016年7月10日(日)
東京国立博物館 本館 特別5室

なんとも贅沢な空間です。展示室には半跏思惟像が2体だけ。お互い向かい合って、とびきりのライティングに照らされながら、深い思惟に沈んでいます。出会うはずのない奈良と韓国の御仏2体が何の因果か東京で大勢の人に囲まれ、見つめられ、祈られて、それでも変わらずに微笑まれていました。美しい右手の指先を頬に添え、唇の両端を少し持ち上げ、目をつぶり、少し前にかがみ込み、何を思っていらっしゃるのか。これまで何を思い続けていらっしゃったのか。今回ばかりは少しの間、思惟をといて、これまでの思いを静かに語り合っているのではないかしら。奇跡の邂逅に立ち会えたことに心が震える思いがしました。

タグ:国宝
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川端康成コレクション 伝統とモダニズム(東京ステーションギャラリー) [美術展]

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2016年4月23日(土)~6月19日(日)
東京ステーションギャラリー

川端康成が美術品のコレクターだったなんて知りませんでした。それもコレクションに国宝まである筋金入りです。ノーベル文学賞受賞者でかつ国宝絵画を蒐集する審美眼もあるなんて、どれだけ芸術的センスに優れているのでしょう。でも、私にはピンとくるものがなく、川端コレクションの中に足を留めた作品はありませんでした。

その理由を考えると、実際のところは分かりませんが、どうも作品に対する執着とか愛着が感じられません。フワフワとして身に迫ってくるものがない蒐集態度。お金に困らなかっただろうから、欲しいものが容易に手に入れられる余裕のなせる業でしょうか。これだけの作品を有していながら、(私の知る範囲では)白洲正子との交流がなかったのもうなずけるような気がします。

でも、恥ずかしながら、そもそも川端作品を読んだことがありません…。なにか言えるような資格は全くないですね。小説を読んだら思うことも違ってくるのかしら。でも、これを機会に著書を読んでみようという気にはならなかったなぁ。

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原安三郎コレクション 広重ビビッド(サントリー美術館) [美術展]

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2016年4月29日(金・祝)~6月12日(日)
サントリー美術館

日本化薬株式会社元会長 原安三郎氏の蒐集した歌川広重の浮世絵コレクション。「東海道五十三次」や「名所江戸百景」はたまに見る機会があるけれど、今回初めて「六十余州名所図会」全点を見る機会を得ました。広重晩年の作で、日本全国の名所絵69枚と目録1枚を加えた全70枚からなるシリーズもの。川や海や滝などを描いた水の風景が特に多く、9割以上になるのではないかしら。やはり日本は水に恵まれた土地なのですね。

名所が地方にまで及んでいて、まだ行ったことがない場所も多く、旅心を大いにくすぐられました。今に続く有名な観光地がたくさんあるのに、六十余州のうち20ヶ所も行っていない…。「名所江戸百景」シリーズの名所は今では見る影もないけれど、こちらの名所は今でも面影を残してくれているような気がします。何十年か後、いつかまたこのシリーズを見ながら、自分の旅の記録を振り返る機会があるといいなあ。


「六十余州名所図会」構図が好きだった3枚

伯耆 大野 大山遠望.jpg
伯耆 大野 大山遠望


土佐 海上 松魚釣.jpg
土佐 海上 松魚釣


阿波 鳴門の風波.jpg
阿波 鳴門の風波


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日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展(国立西洋美術館) [美術展]

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2016年3月1日(火)~2016年6月12日(日)
国立西洋美術館

1度にこんなに多くのカラヴァッジョが見られるなんて、なんとも貴重な機会。ドラマチックな一瞬を切り取り、画中の人物は今にも動き出しそう。すごい迫力です。カラヴァッジョの思念が絵の中に留まっているようで、夜中にひとりで見たくありません。

描かれる美少年は小憎らしく、一筋縄ではいかないナルシスト。カラヴァッジョにとって、うわべだけの美やきれいごとの神々はつまらないものだったのでしょうね。醜さや厭らしさが入り交じったリアルを描かせたらカラヴァッジョの右に出る画家はいません。

そんなリアルを目の当たりにして惹きつけられたけれど、これだけカラヴァッジョ作品が揃うとあまりにも癖が強く、肉料理ばかりのコース料理みたいで味がよく分からなくなってきました。満足を通り越して、もうしばらくは食べたくないみたいな…。いつもあっさり味の日本画ばかり見ているので、お腹がびっくりしちゃったようです。

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開館50周年記念 美の祝典Ⅱ-水墨の壮美(出光美術館) [美術展]

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2016年5月13日(金)~6月12日(日)
出光美術館

出光美術館の開館50周年記念、第二期のテーマは「水墨」。「やまと絵」も好きだけど「墨絵」も負けず劣らずいいですね。色彩のない世界に入っていくと、呼吸がゆっくりして、力が抜けてきます。若い頃はそれほど魅力を感じなかったけれど、年をとるにつれて染みてくるようになりました。

牧谿の「平沙落雁図」のあの茫洋とした静けさ…。都会の喧騒にまみれている私には望むべくもない世界です。なんだか、たまらない気持ちになってくる1枚。徐祚の「漁釣図」の釣り人もまたやる気というものが全くない…。これじゃあ釣れるものも釣れないと思うけど、なんだか癒されます。でも、意識高い系の人には分かってもらえなさそうだな。これら中国絵画の墨絵に比べると、長谷川等伯や能阿弥の墨絵屏風はまだ頑張ってる感じがありました(掛軸と屏風の違いかもしれません)。

興味深かったのは「白描中殿御会図(はくびょうちゅうでんぎょかいず)」。順徳天皇の時代(鎌倉時代初期)に開催された和歌管絃の宴に集った公家たちをずらりと30人ほども描いた白描画です。一人ひとりに名前と年齢まで書き込まれていて、記録写真さながら。宴のあと、みんなで回し見したりしたのかなぁ。

狩野元信の「西湖図屏風」は、先日、京都国立博物館でみた大徳寺大仙院方丈障壁画「四季花鳥図」の記憶も新しく(そのときの記事)、興味深かったです。今更ですが、元信って永徳の祖父だったのですね。「西湖図屏風」は湖の水平感と高い峰の垂直感を強調した構図が少し奇妙でずれています。なんだかエッシャーのだまし絵みたいでした。

年齢とともに「墨絵」の良さが分かってきたとはいえ、池大雅や浦上玉堂らの文人画にはやっぱり興味がわきません。もっと年をとって、隠居の身にでもなったら好きになるのかしら。

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没後40年 髙島野十郎展(目黒区美術館) [美術展]

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2016年4月9日(土)~6月5日(日)
目黒区美術館

美術系ブログでの評判を聞き及んで、足を運んでみました。名前も作品も知らなかったけれど、たしかに胸に迫ってくるものがありました。東京帝国大学農学部を首席で卒業しながら厳しい画家の道を選び、団体にも所属せず、家族も持たず、絵画の道を追求したそうです。身を削った制作態度がそのまま絵に投影されていて、いたたまれないような、身を正されるような、困惑させられるような気分になりました。

一方、強すぎるこだわりを持ちながら狂気に落ちないところが高野野十郎のすごいところ。以前、ゴッホ展で気分を悪くしたことがあり、今回も同じような精神性を感じて心配でしたが、最後まで厭な気持ちにはなりませんでした。狂気を持ちつつも、それをクレバーさや強靭な精神で昇華しているのだと思います。それでも「蝋燭」や「月」など、同じモチーフを繰り返し描いたシリーズものが並んだ展示室に入ったときはぞっとしました。一方、丁寧に描かれた静物画や風景画からは些末な日常生活で忘れてしまった大事なものを思い出させてくれました。


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髙島野十郎「御苑の春」

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館蔵 近代の日本画展(五島美術館) [美術展]

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2016年5月14日(土)〜2016年6月19日(日)
五島美術館

五島美術館所蔵の近代日本画の展観。あまりイメージはなかったけれど、横山大観、下村観山、川合玉堂、上村松園、安田靫彦などそうそうたる顔ぶれのコレクションです。ただ、小品がほとんどで、強く印象に残る作品はありませんでした。まあ、渾身の安田靫彦展を見たばかりだったからね(そのときの記事)。のんびりした美術鑑賞もたまにはいいものです。とはいえ、やはり横山大観の富士山は気に入らない…。いや、どんな小品でも大観先生の絵は好きじゃないことを再認識しました。下手くそなのに偉そうにみえます。

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鎌倉散歩(円応寺、浄光明寺) [寺・神社]

五月晴れの気持ちのいい日和、鎌倉国宝館の「總持寺の至宝」展にあわせて鎌倉散歩。北鎌倉から歩いて15分ほどの円応寺へ。閻魔大王像(重文)を本尊に十王が祀られています。小さなお堂ですが、正面左右にぐるりと十王が居並ぶさまはなかなかの迫力。この十王のうち、初江王坐像は鎌倉国宝館に寄託されていて、何度か拝見したことがあります。ずっと円応寺にもお参りしたいと思っていたので、ようやく念願がかないました。

大混雑の若宮大路や小町通りを避けて、浄光明寺へ。大通りから一本、角を曲がると本当に静かで緑豊かな山あいの道になります。曲がりくねった路地が続き、迷路に迷い込んだ先に浄光明寺はありました。皇室の菩提寺として知られる京都の泉涌寺の末寺だそうで、筋塀にも格式の最も高い五本線が入っています。収蔵庫に安置されている阿弥陀如来坐像(重文)は台座とあわせると3mを越える堂々とした力強いお像で、鎌倉で流行した装飾「土紋」という珍しい衣文がみられます。一方、脇侍の観音至勢菩薩は宋風の優美なお姿でした。なんの予備知識もなく訪れたので、こんな立派な仏像にお会いできるとは思ってもいませんでした。境内は岩壁をうがった「やぐら」に囲まれ、樹齢750年のイヌマキの大木もあり、鎌倉時代の景観がよく残っているようです。裏山には藤原定家の孫 冷泉為相のお墓があるそうですが、今回は時間がなくてお参りできませんでした。


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禅の心とかたち 總持寺の至宝(鎌倉国宝館) [美術展]

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2016年4月23日(土)~5月29日(日)
鎌倉国宝館

鶴見にある總持寺は曹洞宗の大本山。鎌倉時代に能登国に開かれ、明治になって横浜に移転してきたそうです。鎌倉の禅宗寺院は臨済宗が中心なので、鎌倉国宝館では初めての曹洞宗関係の展覧会だそう。京都や鎌倉の権力と結びついた臨済宗は都会的で洗練されたイメージなのに対して、永平寺に代表される曹洞宗は都会から離れた地で厳しい修行に励む姿が思い浮かびます。

今回の展示品も能登時代のものは地味で質実、美しいものや楽しいものは見当たりませんでした。一方、鶴見に移ってから所有になったものには、大隈重信が寄贈した古代インドの石造釈迦如来像や九鬼隆一(明治時代の美術行政家、岡倉天心の上司)が描いた達磨大師、真葛焼や九谷焼の器など、急に華やかに。その対比が面白かったです。

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頴川美術館の名品(渋谷区立松濤美術館) [美術展]

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2016年4月5日(火)〜2016年5月15日(日)
渋谷区立松濤美術館

兵庫県西宮市にあるという穎川(えがわ)美術館のことは全く知りませんでした。西宮に行くのは大変ですが、渋谷の松涛美術館で穎川美術館の名品をみることができました。室町時代の絵巻「山王霊験記」(重文)のスカイブルーとホワイトのコントラストが目に飛び込んできました。とってもポップで鮮やかな色使い。残念だったのは、絵巻のほんの一場面50cmちょっとしか開かれていなかったこと。もっとたくさんの場面をみたかったなぁ。


山王霊験記.jpg


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