So-net無料ブログ作成

お水取り展(奈良国立博物館) [美術展]

お水取り展.jpg
平成28年2月6日(土)~3月14日(月)
奈良国立博物館

今回の奈良旅行の目的は東大寺の修二会なので、奈良博のお水取り展で予習です。二月堂本尊の光背(身光)拓本があまりに素晴らしくて、単眼鏡で眺めまわしました。修二会が行われる東大寺二月堂のご本尊は大小の2体の十一面観音さま。そして、この大観音・小観音はともに絶対の秘仏。何人とも見ることは許されておらず、写真もありません。というのも、この観音さまは江戸時代初めに火災で燃えてしまったらしいのです。

展示されていた拓本は、そのとき破損した光背の残片を集めて板に貼り合わせた大観音の光背。光背なのに手ぬかりなく美しく神々しい仏菩薩像が描かれていて嘆息物。あー、どんなに素晴らしい観音さまだったのだろう、と何とも言えない無念さが湧いてきました。後世の部外者の私でさえ心が痛むのだから、当時の東大寺の僧侶にとっては痛恨の極みだったでしょう。目を覆いたくなる事実を絶対秘仏と変換した気持ちにもうなずくしかありません。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

伊豆山神社の歴史と美術(奈良国立博物館) [美術展]

伊豆山神社.jpg
平成28年2月6日(土)~3月14日(月)
奈良国立博物館 西新館 第1室

熱海の伊豆山山腹に鎮座する伊豆山神社には温泉が神格化された伊豆権現が祀られています。今回、展覧会チラシにもなっている銅造伊豆山権現像は分厚い錆に覆われていたそうですが、修理によってそのお姿を現しました。そして、修理の過程で行われた成分分析で硫黄が検出されたことから温泉が涌き出る場所にまつられていたらしいことがわかったんですって。写真から等身大の大きさを想像していたら、思っていたより小さく(約50センチ)、抱きかかえるのにはちょうどいい大きさ。温泉まで抱えられながら運ばれているさまを想像して、なんだか親近感がわきました。私自身、先週、MOA美術館に行ったついでに熱海の温泉につかってきたばかり。塩分の強いいかにも効能がありそうな温泉でしたが、伊豆山権現のお恵みだったことを失念していました。修理でさっぱりとされた権現様に改めてお礼をしました。

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

長谷寺の名宝と十一面観音の信仰(あべのハルカス美術館) [美術展]

長谷寺の名宝.jpg
2016年2月6日(土)~3月27日(日)
あべのハルカス美術館

なんといっても難陀龍王(なんだりゅうおう)立像の威圧感に圧倒されました。こんな異形の彫像、ちょっとありません。眉間にしわを寄せながら見開いた眼は四角く、あんぐりと開けた口からは白い歯と赤い舌がのぞいています。頭の上には宝珠を持った龍を引き連れています。

この難陀龍王立像、長谷寺の本尊十一面観音立像の右側に立つ脇侍だそう。長谷寺には何回か足を運んでいるのにもかかわらず、これまで知らなかったし、見た記憶もありません。こうやって知られざるヒーローが現れるのが展覧会の醍醐味です。もう一体の左側の脇侍、雨宝童子立像も聖徳太子を彷彿させる賢そうなお顔でなかなかの個性派。難陀龍王立像も雨宝童子もあまり見かけない珍しいお像。どちらも水にまつわる信仰と関係していて、長谷寺の原点は雨乞いとも関係があったのでしょうね。全国各地に「長谷寺」はありますが、長谷信仰の奥深い一端を垣間見ることができました。隠国(こもりく)の初瀬で難陀龍王立像と雨宝童子に再会するのが楽しみです。

長谷寺HP 難陀龍王立像、雨宝童子立像


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

大名品展「紅白梅図屏風」と「色絵藤花文茶壺」(MOA美術館) [美術展]

MOA大名品展.jpg
2016年1月29日(金)~3月6日(日)
MOA美術館

熱海の山の中腹にそびえるMOA美術館。一歩足を踏み入れると、どこまでも続く長いエスカレーターにいざなわれ、新興宗教特有のトリップ感を味わうことになります。熱海の町のいかがわしさと相まって、来るたびいつも不思議な感覚になってしまう美術館。リニューアルのためしばらく休館するそうで、その前に開催された「大名品展」を見に行きました。その名に恥じない名品ぞろいです。

尾形光琳「紅白梅図屏風」はもちろん、岩佐又兵衛の絵巻や自画像、湯女図など私にとってはお馴染みの作品だけでなく、唐時代(8世紀)の「樹下美人図」(重文)や鍋島焼「色絵桃花文皿」(重文)など新たなお気に入りも発見。その他、多くの仏画も出品されていました。その様はまるで福袋状態。まとまりはないけれど、お得感満載です。テーマに沿って考え抜かれた展示もいいけれど、こういう乱打的な展覧会もいいですね。もちろん、圧倒的なコレクションに裏打ちされたものなのですが。

私にとって熱海に行くこと=MOA美術館なので、しばらく熱海とは御無沙汰となります。せっかくなので美術館だけでなく、熱海梅園、十国峠、日帰り温泉と盛りだくさんで楽しみました。ちょうど梅の季節だったからか、駅前の商店街も人でにぎわっていました。美術館のリニューアルオープンは2017年2月。新しい展示室の設計は現代美術作家 杉本博司氏とのこと。再訪が楽しみです。


十国峠.jpg
十国峠から眺める富士山





nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

はじまり、美の饗宴展 すばらしき大原美術館コレクション(国立新美術館) [美術展]

はじまり美の饗宴展.jpg
2016年1月20日(水)~4月4日(月)
国立新美術館

倉敷にある大原美術館。印象派を中心とする西洋美術の美術館かと思っていましたが、日本美術や現代アートのコレクションも充実しているんですね。展覧会の構成もエル・グレコの「受胎告知」で始まる「西洋の近代美術」の部屋は1室のみで、戦中~戦後、現代の作品が半分ほどを占めていました。現代美術を代表するポロックやロスコまであってびっくりしました。現在進行中でコレクションを進化させていることがビシビシと伝わってきます。地方だからこそ、新しいものを取り入れる気風があるのかな。行ったこともないのに古臭い美術館だと思っていましたが、そんな先入観が取っ払われました。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

天平の甍(新潮文庫)井上靖 [本]

天平の甍 (新潮文庫)

天平の甍 (新潮文庫)

  • 作者: 井上 靖
  • 出版社: 新潮社
  • 発売日: 1964/03/20
  • メディア: 文庫

鑑真が主人公の話だと思っていたら、日本に鑑真を招聘するために奔走した日本人留学僧が主人公でした。日本史の教科書的にはどうしても鑑真一人にスポットライトがあたってしまうけれども、鑑真来日には多くの人間が関わっていたことに思い至りました。前半は天平5年(733)の第九次遣唐使船で入唐した4人の学僧のいきさつ、後半はその1人で20年後、鑑真とともに帰国した普照という人物に沿って物語が進んでいきます。
最初は頭でっかちで共感しずらかった普照ですが、世界を広げ、周りの人物と関わる中で変わっていき、鑑真からの信頼を得るまでになります。英雄を描くのではなく、普通の人間の成長物語。歴史小説というよりも、歴史を舞台とした青春小説です。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。