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鍋島焼展(戸栗美術館) [美術展]

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2016年1月7日(木)~3月21日(月・振休)
戸栗美術館

鍋島焼、大好き!初めての出会いは東京国立博物館。鍋島という名前も知らなかったけれど「博物館でお花見を」の企画で桜の花の器を見て一目惚れしました。色鮮やかで、デザインがかわいくてモダン。それ以来、東博の常設展で1個か2個しか展示されない鍋島を大切に愛でるように眺めてきました。そして今回、戸栗美術館の鍋島尽くし!ルンルンと小躍りしながら鑑賞しました。

鍋島焼は17~19世紀にかけて佐賀藩(鍋島藩)の直営窯で焼かれた高級磁器。藩主の所用品や将軍家・諸大名への贈り物だったため、製法や技術は藩の機密事項。今も謎が多い焼き物だそうです。いろいろな決まりごとがあって、器形は木盃形、サイズは4つ(一尺:約30㎝、七寸:約21㎝、五寸:約15㎝、三寸:約9㎝)、色は4色(藍色、赤色、黄色、緑色)が基本です。

佐賀の焼き物の代表格 伊万里焼との違いはその模様。中国風の伊万里焼に対して、鍋島焼は身近な植物や果物、幾何学模様など純和風。これは将軍に献上するのに当たり障りのない画題を選んだためなんですって。それが今の和モダンと通じていて、とってもかわいく感じられます。色もたった4色と思えないほど明るくてカラフル。鍋島焼がずらりと並んだ戸栗美術館の展示室はまるでお花畑。桜、芙蓉、菊、難点、椿、小手毬、牡丹、紫陽花、石楠花、柘榴、竹、水仙、桃、撫子…。秘密の花園にしばし至福のひとときを過ごしました。


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鍋島 桜霞文



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日伊国交樹立150周年 ボッティチェリ展(東京都美術館) [美術展]

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2016年1月16日(土)~4月3日(日)
東京都美術館

毎年のようにどこかしらで開催されているボッティチェリ展。日本人のボッティチェリ好きに付け込まれているような気もしますが、今回のボッティチェリ展は掛け値なしでボッティチェリ展でした。展示室に入るとすぐ、よく見るあの自画像が描かれている《ラーマ家の東方三博士の礼拝》(ウフィツィ美術館)に出迎えられます。自信満々のボッティチェリの目線がいいな。この絵にはメディチ家の面々も描き込まれているそう。《胸に手をあてた若い男の肖像》(ワシントン・ナショナル・ギャラリー)の男性は流し目がセクシー。それに対して聖母子のマリアや女性の肖像画はそっぽを向いていて、美しいけれども距離を感じます。もしかしてボッティチェリもそっち系だったのかしら。

ボッティチェリの師匠のフィリッポ・リッピと、その息子でボッティチェリの弟子でもありライバルでもあったフィリッピーノ・リッピの作品も数多く出品されていました。同じ工房の師匠と弟子なのに、かなり作風が違っています。フィリッポ・リッピのマリアはファニーフェイスで可愛らしく、ボッティチェリの女性はクールビューティー、フィリッピーノ・リッピの聖母子は顔色が悪くて病的、ちょっと怖かったです。


公式サイト:日伊国交樹立150周年 ボッティチェリ展

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村上隆のスーパーフラット・コレクション(横浜美術館) [美術展]

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2016年1月30日(土)~4月3日(日)
横浜美術館

なんでもありの村上隆のコレクションはカオスでした。そこには作品鑑賞よりも「アートってなんだろう?」という根源的な問いかけがありました。それぞれ人によって答えは違うだろうけど、私なりにアートの定義を考えてみると「その時代の人間や国家や経済や思想などに何らかの形で影響を及ぼすもの」となります。一般的な意味とはちょっとずれています。私がアートに求めるもの、といった方が適当かもしれません。もちろん、絵画だけでなく、映画、音楽、文学などもアートの範疇です。

だから、スパーフラットコレクションの展示作品のうち、私がアートと考えるものはごくわずか。現代アーティストの作品類の大部分は、個人の趣味の領域に留まり、とてもマイ・アートの定義に叶いません。同時代人に大きな影響を与えているようには思えないし、逆に他の分野のアート(アニメやコミックやコンピューターグラフィックス)からの影響を受けて作られているような気がしてしまうのです。

さらに、私にとっては現代社会において商業的に成功しているのもアートの定義の大事なポイント。だから「美術」はかなり不利な状況にあります。映画や音楽、文学のように商業ベースに乗っていない。時代遅れの分野なのかもしれません。でも、形を変えて漫画や写真、プロジェクションマッピングからもっと広く商品パッケージや製品デザインも美術に含まれると思うのです。そして、狭義の現代アートよりもそういう商業ベースに乗った美術の方がよっぽど大きな影響を世間に与えているし、歴史的にも残っていくような気がします。

「村上隆のスーパーフラット・コレクションー蕭白、魯山人からキーファーまでー」特設サイト


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福井県立美術館所蔵 日本画の革新者たち展(そごう美術館) [美術展]

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2016年1月16日(土)~2月16日(火)
そごう美術館(横浜)

福井県にこんなに立派な近代日本美術のコレクションがあるなんてびっくりでした。横山大観、菱田春草、下村観山ら日本美術院の画家たちの素晴らしい作品がずらりと並んでいて、予想を越えるうれしい誤算。福井県と日本美術院には岡倉天心の父親が福井藩士というつながりがあるそうです。

やっぱり菱田春草の「落葉」はいいなぁ。やさしいパステルの色合いと静けさ、少しの寂寥感。フワフワと気持ちよく迷い込んだら最後、決して帰ってこれない。そんなパラレルワールドです。狩野芳崖の「伏龍羅漢図」の羅漢に手なずけられた龍のうっとりした目もかわいかったし、朦朧体で描かれた横山大観の「海-月あかり-」も珍しい。加山又造の「駱駝と人」の幾何学的な駱駝にも目を引かれました。

最後に一人だけ300年の時代をさかのぼって現れた岩佐又兵衛。大坂の陣の後、福井に移り住んでいます。三十六歌仙図12図と和漢故事説話図8図が出品されていました。これぞ又兵衛という独特の癖のある人相がたまりません。特に私は又兵衛の三十六歌仙図が好き。背景や人物の動きといった余計なものがなく、ただただ人物だけを描くというシンプルさが又兵衛の真骨頂のキャラクター造形を際立たせます。11月に慈光寺展(埼玉県立歴史と民族の博物館)へ行ったとき、常設展で三十六歌仙額(川越市仙波東照宮、重要文化財)をみましたし、以前、京都の相国寺承天閣美術館でも又兵衛の三十六歌仙画帳がありました。いつか岩佐又兵衛の描いた三十六歌仙が一堂に会する展覧会なんてやってもらいたいなぁ。


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岩佐又兵衛勝以 三十六歌仙図 小野小町(福井県立美術館)


公式サイト:福井県立美術館所蔵 日本画の革新者たち展
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善無畏像・慧文大師像(東京国立博物館 国宝室) [美術展]

2016年1月19日(火)~2016年2月14日(日)
東京国立博物館 本館2室(国宝室)

兵庫県にある一乗寺の国宝絵画・絹本著色聖徳太子及び天台高僧像10幅のうちの2幅を東博の国宝室でみました。残りの1幅は大阪市立美術館、7幅は奈良国立博物館が寄託先だそう。写真でも見たことがない全く初見の国宝絵画でしたが、これがとってもユニークでおおらか。画面いっぱい、はみ出さんばかりに高僧が描かれていて、私好みの絵でした。髭の剃り跡が描かれたお顔に、お化粧みたいに口紅と頬紅が入っていて、まつ毛もパッチリ。さらに僧衣は真っ赤とピンク。よく見ると細かい模様も入っています。なんだかオネエみたいな高僧でした。今まで見たことのないタイプの人物像です。ぜひ、10幅全部をみてみたいなぁ。

東京国立博物館HP



タグ:国宝
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「始皇帝と大兵馬俑」展(東京国立博物館) [美術展]

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2015年10月27日(火)~2016年2月21日(日)
東京国立博物館 平成館

すべての展示品に解説が付されていて、それがとても分かりやすく、勉強になりました。秦以前の周国や周辺地域の影響を取り入れつつ大きくなった秦国が、嬴政(えいせい、始皇帝)という巨星を得て、中国を統一していった過程をみせてくれます。武力だけでなく、重さや貨幣による支配というのも開眼でした。

それにしても中国ってやはり桁が違います。兵馬俑や銅馬車の精緻さと膨大さには圧倒されます。これほどのものを築いた国が始皇帝の死後まもなく滅亡してしまうというのも無情なことです。日本だと「無常」だけど、中国は「無情」の方がしっくりきます。


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村上隆の五百羅漢図展(森美術館) [美術展]

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2015年10月31日(土)~2016年3月6日(日)
森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)

実物の村上隆作品を見たのは初めて。いやはや世界に出て行く人は突き抜け方が違います。いつも展覧会でみている作品が「完成形=過去のもの」なのに対して、現在進行形でうごめいている生気を感じました。こちらの脳内も揺さぶられて、文章がまとまりません。唯一、4面全長100mの大作「五百羅漢図」が展示できるスペースを持つ森美術館が東京にあってよかったなぁ、とぼんやりと思いました。

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フェル メールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち( 森アーツセンターギャラリー) [美術展]

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2016年1月14日(木)~3月31日(木)
森アーツセンターギャラリー

フェルメールの描く女性はどうも苦手。「真珠の耳飾りの少女」なんてぼんやりと口を半開きにして、こちらに媚びているとしか思えません。女性には嫌われるタイプだと思うのですが、逆にそういうところが魅力なのでしょうか。でも、この初来日の「水差しを持つ女」(メトロポリタン美術館、ニューヨーク)は白いベールをかぶっているからか、修道女を思わせて清楚にみえます。ちょっと視線を落としながら外を眺めていて、奥ゆかしい印象。これまでみたフェルメールの中ではNo1でした。でも、他の作品ほどの人気はないみたい。がらがらの展示室でゆっくりと鑑賞できました。格子柄のついたガラス窓やテーブルクロスの質感はさすがフェルメールです。

そのほかの肖像画では、フランス・ハルスの「ひだ襟をつけた男の肖像」があまりにリアルで写真みたいでした。

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フランス・ハルス「ひだ襟をつけた男の肖像」
(メトロポリタン美術館、ニューヨーク)


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プラド美術館展-スペイン宮廷 美への情熱(三菱一号館美術館) [美術展]

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2015年10月10日(土)〜2016年1月31日(日)
三菱一号館美術館

プラド美術館の小さな作品に焦点をあてた展覧会。小さな作品というと見劣りする気がしますが、三菱一号館美術館のこぢんまりとした展示室にはぴったりサイズ。それに小粒とは言え、ボス、エル・グレコ、ルーベンス、ゴヤ、ベラスケス・・・と優品ぞろい。美術館にとって展示室が小さいことは決してアドバンテージにはならないけれど、それを逆手にとった展覧会でした。

話は変わりますが、先日訪れた三井記念美術館の「三井家伝世の至宝」展では江戸時代から続く三井家のプライドを見せつけられましたが、同じ財閥でも三菱は明治以降の成立。三井記念美術館は江戸時代以前の日本美術の至宝を所蔵するのに対し、三菱一号館美術館のコレクションは明治以降の西洋美術が中心。こんな違いも、財閥の由来と関係しているのでしょうね。

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三井家伝世の至宝(三井文庫開設50周年 三井記念美術館開館10周年 記念特別展Ⅱ)  [美術展]

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平成27年11月14日(土)~平成28年1月23日(土)
三井記念美術館

「三井家」の伝統とブランドを嫌みかと思うほど見せつけられました。今の日本に財閥やグループ企業なんてたくさんあるし、これまで三井も三菱も同じという認識でしたが、三井にしてみたら“冗談じゃない、こっちは江戸時代から続く幕府御用商人なんだよ”って感じでしょうか。茶碗類の解説文には三井十余家や大名家を行き来した来歴が記されていて、その辺のぽっと出の成り上がりもののコレクションとは違う、というプライドを感じました。明治になってお金に物を言わせて集めたものではなく、生活の中で使われ、大事に守り伝えられてきた育ちの良さがあります。

私の好きな絵No1の円山応挙「雪松図屏風」(左隻右隻)も三井家に伝来した一枚。もちろん「絵」そのものが素晴らしいのは言うまでもありませんが、今回、三井家が応挙から譲り受け、それが現在まで受け継がれてきたことの素晴らしさに気が付きました。この絵から受ける、落ち着きや穢れのなさといった印象はそんなところからもきているのかもしれません。
 
そして、興味深く眺めまわしたのは「東福門院入内図屏風」(左隻右隻)。徳川二代将軍秀忠の娘和子が後水尾天皇に入内した際の行列を描いた屏風です。人物の順次を正確に描いていて、記録的な意味合いもあったようですが、よく見ると、転んでいる人や、帽子を飛ばされて慌てている人や、靴ひもを結びなおしたりする人がユーモアたっぷりに描かれています。おめでたい絵なのにふざけて描いているみたいで、怒られなかったかしらと心配になってしまいました。

タグ:国宝
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