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笠間のご開帳巡り(4月8日) [仏像・仏画]

4月8日は花まつり。お釈迦様の誕生日です。誕生仏に甘茶を注いでお祝いするのが一般的ですが、この日にご開帳される秘仏も多いようです。今年はちょうど土曜日なので、茨城県笠間市の三ヶ寺(岩谷寺、楞厳寺、弥勒教会)のご開帳を巡りました。当日は小雨がぱらつくあいにくのお天気。笠間駅前でレンタルした電動自転車とレインコートで修行さながらの巡礼です。なにしろ道しるべになるような道標や看板がほとんどなく、Google mapだけが頼り。道は事前に綿密に調べていったつもりでしたが、雨の中、迷って行ったり来たりしました。ペダルを漕ぎながら、とても心細かったです。まあ、だからこそたどり着いた時の喜びもひとしおなのかもしれません。

岩谷寺
まずは、笠間駅から一番近い岩谷寺へ。平地を自転車で10分ほどです。山門で真白の長毛猫さんがお腹を見せて出迎えてくれました。お庭の手入れが行き届いていて、本堂前には甘茶とお菓子が用意されています。おもてなしが行き届いているなぁと思ったら、女性の住職さんでした。収蔵庫には木造薬師如来立像(1253年、重文)と木造薬師如来坐像(平安時代末、重文)がいらっしゃいます。

笠間 岩谷寺.jpg
岩谷寺の白い猫さん


楞厳寺(りょうごんじ)
おそらく県道1号線を行くのが分かりやすいと思います。でも、車の多い県道は味気ないし、排気ガスで空気が悪いので、景色の良い脇道を選びました。里山の前に広がる春のからっぽの田んぼ道を行くと、突き当りに茅葺の立派な山門が見えてきました。山門から急坂を上ると楞厳寺。ここには優秀な番犬がいるようで、わんわんという大きな鳴き声が絶え間なく境内中に響き渡っていました。岩谷寺の猫さんの歓迎ぶりとは対照的です。収蔵庫には木造千手観音立像(1252年、重文)がいらっしゃいます。金網越しで近寄れないし、あまりよく観られません。

笠間 楞厳寺.jpg
楞厳寺の山門


弥勒教会
ビーフラインから入る道を勘違いして、行ったり来たり、かなり迷いました。でも分かりずらいだけあって、いかにも「かくれ里」といった趣きのある村里です。ご開帳の木造弥勒仏立像(1247年、重文)はお寺にあるのではなく、収蔵庫(弥勒堂)だけが道から少し奥まった場所にあり、地域の方々によって守られています。もともとは石城寺というお寺のご本尊だったそうですが、明治時代に廃寺となってしまったそう。堂々とした体躯の力強いお姿の弥勒立像は運慶作とも言い伝えられていただけあって、惹きつけられる魅力をお持ちです。しばし見とれてしまいました。

笠間 自転車.jpg
大活躍のレンタサイクル(弥勒教会にて)



三ヶ寺を巡って覚えた名前が笠間氏初代の笠間時朝(鎌倉幕府の有力御家人)。時朝が寄進した笠間六体仏のうち、現存するのがこの3体。だから薬師、千手、弥勒と像種は違っても大きさや作りが似ていました。銘文によって年号や由来がわかることもあって、造像への時朝の思いが感じられ、見仏にも身が入ります。笠間時朝は三十三間堂に千手観音2体を寄進していたり、山形県の慈恩寺に1263年の時朝銘のある木造大日如来坐像があったり、信仰に篤い方だったようです。

話は現代に戻って、笠間には親類が亡くなった年、供養のため4月8日に笠間周辺の六ヶ所を巡る「六堂めぐり」のならわしがあるそうです。一人だと3年間お参りしないといけないのですが、3人一緒に巡れば1回でいいらしく、3名で参詣されている方からそんなお話を伺いました。ご開帳も観光客というよりは、地元の方々のためのものなのですね。道中の道行に看板や標識がないのもしょうがないような気がしてきました。昔ながらの信仰がこのまま続いてほしいです。


参考にしたHP
「かさま文化財公開」


タグ:秘仏 開帳
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